独立行政法人

【平均年収714万円】産業技術総合研究所<産総研>の年収、ボーナス(賞与)、初任給、推定生涯賃金

「産業技術総合研究所<産総研>」は、”鉱工業の研究開発を行うことにより、産業技術の向上及び普及を図り、産業発展や鉱物資源及びエネルギーの供給確保に資する”ことを目的とする経済産業省所管の独立行政法人です。

産業技術総合研究所<産総研>の目的詳細

「産業技術総合研究所<産総研>」は、

鉱工業の科学技術に関する研究及び開発等の業務を総合的に行うことにより、産業技術の向上及びその成果の普及を図り、もって経済及び産業の発展並びに鉱物資源及びエネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保に資する

ことを目的とする経済産業省所管の独立行政法人です。

本記事では「産業技術総合研究所<産総研>」の年収、ボーナス(賞与)、初任給、推定生涯賃金、国家公務員や他の独立行政法人との比較等について解説します。

本記事の内容

産業技術総合研究所<産総研>の年収、ボーナス(賞与)、初任給、推定生涯賃金

産業技術総合研究所<産総研>の独立行政法人内における年収ランキング

産業技術総合研究所<産総研>の独立行政法人内における就職偏差値(採用難易度)

本記事は各省庁による公式情報等のデータを参考に、元独立行政法人職員である管理人エストが執筆しています。(データの出典/参考元は記事末尾に記載)



産業技術総合研究所<産総研>の基本情報

産業技術総合研究所<産総研>は、産業や社会に役立つ技術の創出、実用化、革新的な技術シーズを事業化に繋げるための「橋渡し」を担う我が国最大級の公的研究機関として、2001年に独立行政法人化されました。

主な業務としては、①社会課題の解決に向けた研究開発(持続可能な社会の実現)、②橋渡しの拡充(経済産業局や公設試験研究機関、大学との密な連携)、③基盤整備(人材育成事業の充実)等を行っています。

産業技術総合研究所<産総研>の業務詳細
「産業技術総合研究所<産総研>」の業務は、

1. 鉱工業の科学技術に関する研究及び開発並びにこれらに関連する業務を行うこと

2. 地質の調査を行うこと

3. 計量の標準を設定すること、計量器の検定、検査、研究及び開発並びにこれらに関連する業務を行うこと並びに計量に関する教習を行うこと

4. 1~3の業務に係る技術指導及び成果の普及を行うこと

5. 産業技術力強化法第2条第2項に規定する技術経営力の強化に寄与する人材を養成し、その資質の向上を図り、及びその活用を促進すること

6. 科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律(2008年法律第63号)の規定による出資並びに人的及び技術的援助のうち政令で定めるものを行うこと

7. 1~6の業務に附帯する業務を行うこと

8. 1~7の業務のほか、計量法の規定による立入検査を行うこと

以上のように、産業技術総合研究所法によって定められています。

法人名 業技術究所(National Institute of Advanced Industrial Science and Technology)
略称、通称 産総研( AIST )
独立行政法人種別 国立研究開発法人
所管 経済産業省
設立 2001年4月1日
所在地 東京都千代田区霞が関1-3-1
資本金 2847億4100万円
従業員 3052人(2020年1月1日現在)
拠点 本部:つくばセンター(茨城県つくば市)、東京本部(東京都千代田区)
地域センター等:北海道センター(北海道札幌市)、東北センター(宮城県仙台市)、福島再生可能エネルギー研究所(福島県郡山市)、柏センター(千葉県柏市)、臨海副都心センター(東京都江東区)、中部センター(愛知県名古屋市)、関西センター(大阪府池田市)、中国センター(広島県東広島市)、四国センター(香川県高松市)、九州センター(佐賀県鳥栖市)
代表者 石村 和彦
沿革 1882年 農商務省地質調査所(設立)
1952年 工業技術院(編成)
2001年 産業技術総合研究所(独立行政法人化)
2015年 産業技術総合研究所(国立研究開発法人へ移行)
公式サイト https://www.aist.go.jp/

産業技術総合研究所<産総研>の年収、ボーナス(賞与)、平均年齢

2019年度の産業技術総合研究所<産総研>の平均年収は713.5万円、平均ボーナスは195.1万円平均年齢は45.6歳です。(事務・技術系職員/対象人員548人)

産業技術総合研究所(2019年)
平均年収 [万円] 平均ボーナス [万円] 平均年齢 [歳] 対象人員 [人]
713.5 195.1 45.6 548

※本記事では特に職種の記載が無い場合、全て事務・技術系職員のものを示します


平均年収(年度別)

産業技術総合研究所<産総研>の平均年収(年度別:2003~2019年)は、649.8~729.2万円です。

国家公務員の平均(610.6~689.2万円)より高い水準(+39.2~+40.0万円)、全独立行政法人の平均(634.1~736.3万円)と概ね同等の水準(-7.1~+15.7万円)です。

平均年収(年度別)[万円]
年度 [年] 産業技術
総合研究所
国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
2019 713.5 689.2 702.7
2018 718.9 686.3 700.1
2017 720.2 683.8 697.3
2016 729.2 680.4 686.6
2015 723.0 674.7 676.8
2014 722.1 668.8 662.7
2013 654.4 613.8 634.1
2012 649.8 610.6 646.0
2011 701.1 653.4 692.6
2010 701.9 651.6 695.1
2009 705.7 656.4 710.5
2008 716.0 666.6 730.6
2007 711.1 662.7 734.2
2006 703.2 659.1 732.6
2005 692.4 659.6 736.3
2004 675.3 656.7 732.3
2003 660.0 679.0 728.4

平均ボーナス(年度別)

産業技術総合研究所<産総研>の平均ボーナス(年度別:2003~2019年)は、160.5~196.0万円です。

国家公務員の平均(151.2~188.0万円)より高い水準(+8.0~+9.3万円)、全独立行政法人の平均(179.2~183.0万円)と概ね同等の水準(-18.7~+13.0万円)です。

平均ボーナス(年度別)[万円]
年度 [年] 産業技術
総合研究所
国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
2019 195.1 188.0 183.0
2018 196.0 185.7 180.6
2017 195.3 183.5 179.2
2016 195.0 179.5 ※2
2015 190.3 174.9 ※2
2014 187.4 170.3 ※2
2013 162.1 152.0 ※2
2012 160.5 151.2 ※2
2011 178.2 161.8 ※2
2010 ※1 161.4 ※2
2009 ※1 168.7 ※2
2008 ※1 181.8 ※2
2007 ※1 180.7 ※2
2006 ※1 178.3 ※2
2005 ※1 178.4 ※2
2004 ※1 176.2 ※2
2003 ※1 182.2 ※2

※1:該当データ無
※2:一部独立行政法人の該当データ無く、算出不可

平均年齢(年度別)

産業技術総合研究所<産総研>の平均年齢(年度別:2003~2019年)は、40.9~45.8歳です。

国家公務員の平均(40.9~43.3歳)より高い水準(+0.0~+2.5歳)、全独立行政法人の平均(41.2~43.6歳)より概ね高い水準(-0.3~+2.2歳)です。

平均年齢(年度別)[歳]
年度 [年] 産業技術
総合研究所
国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
2019 45.6 43.1 41.2
2018 45.8 43.1 41.3
2017 45.7 43.2 41.5
2016 45.7 43.3 ※3
2015 45.3 43.3 43.6
2014 45.1 43.3 43.6
2013 44.7 43.0 43.6
2012 44.4 42.8 43.6
2011 44.0 42.5 43.5
2010 44.0 42.2 43.5
2009 43.7 41.9 43.5
2008 43.3 41.6 43.4
2007 43.1 41.4 43.3
2006 42.8 41.2 43.4
2005 42.1 41.0 43.3
2004 41.7 40.9 43.2
2003 40.9 41.6 42.7

※3:一部独立行政法人の該当データ無く、算出不可

平均年収(年齢別)

2019年度の産業技術総合研究所<産総研>の平均年収(年齢別)は、546.3万円(30歳時)/ 669.2万円(40歳時)/ 761.3万円(50歳時)です。

国家公務員の平均(543.1万円(30歳時)/ 665.4万円(40歳時)/ 757.0万円(50歳時))より高い水準(+3.1万円(30歳時)/ +3.8万円(40歳時)/ +4.3万円(50歳時))です。

全独立行政法人の平均(565.5万円(30歳時)/ 692.8万円(40歳時)/ 788.2万円(50歳時))より低い水準(-19.2万円(30歳時)/ -23.6万円(40歳時)/ -26.8万円(50歳時))です。

平均年収(年齢別)[万円]
年齢 [歳] 産業技術
総合研究所
国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
23 456.7 454.0 472.7
24 469.2 466.5 485.8
25 481.1 478.4 498.1
26 493.1 490.2 510.4
27 505.4 502.6 523.2
28 518.4 515.5 536.7
29 532.1 529.1 550.8
30 546.3 543.1 565.5
31 560.7 557.5 580.5
32 575.3 572.0 595.6
33 589.7 586.3 610.4
34 603.6 600.1 624.8
35 616.8 613.3 638.5
36 629.2 625.6 651.3
37 640.6 636.9 663.1
38 651.0 647.3 674.0
39 660.5 656.8 683.8
40 669.2 665.4 692.8
41 677.2 673.4 701.1
42 684.9 681.0 709.0
43 692.4 688.4 716.8
44 700.1 696.1 724.8
45 708.3 704.2 733.2
46 717.2 713.1 742.4
47 726.9 722.8 752.5
48 737.7 733.5 763.6
49 749.2 745.0 775.6
50 761.3 757.0 788.2
51 773.4 769.0 800.6
52 784.5 780.0 812.1
53 793.3 788.8 821.2
54 798.1 793.5 826.2
55 796.5 791.9 824.5
56 785.6 781.1 813.2
57 761.8 757.4 788.6
58 720.6 716.5 746.0
59 656.8 653.1 679.9
60 564.0 560.8 583.9

※年齢別の平均年収は、厚生労働省による「賃金構造基本統計調査」の年齢別年収を参考に、各平均年収及び平均年齢から推計しています。

【厚生労働省】令和元年賃金構造基本統計調査の概況

平均年収(役職別)

2019年度の産業技術総合研究所<産総研>の平均年収(役職別)は、2336.7万円(法人の長)/ 552.7万円(係員)です。


平均年収(役職別)[万円](2019年)
役職
産業技術
総合研究所
平均年齢 [歳]
法人の長 2336.7 ※4
部長 ※4 ※4
課長 ※4 ※4
係長 ※4 ※4
主任 ※4 ※4
係員 552.7 39.1

※4:情報開示無し

平均年収(職種別)

2019年度の産業技術総合研究所<産総研>の平均年収(職種別)は、713.5万円(事務・技術職)/ 991.3万円(研究職)です。


産業技術総合研究所(2019年)
職種 平均年収 [万円] 平均ボーナス [万円] 平均年齢 [歳]  対象人員 [人]
事務技術職 713.5 195.1 45.6 548
研究職 991.3 261.3 48.6 1784

独立行政法人内における年収ランキング

2019年度の産業技術総合研究所<産総研>の平均年収は、独立行政法人87法人のうち第49位です。全独立行政法人の平均を偏差値50とした時、偏差値49.4です。

「平均年収 階級別法人数」及び「平均年収-平均年齢」を以下に示します。産業技術総合研究所<産総研>の平均年収は、全独立行政法人の中で低い水準です。

産業技術総合研究所
平均年収 [万円] ランキング 偏差値
713.5 49位 (全87法人) 49.4
ー
ー
ー


独立行政法人(全87法人)の年収ランキングの詳細については、以下記事をご覧ください。

【全87法人】独立行政法人の年収ランキング(最新年度年収・30歳時年収・推定生涯賃金)「独立行政法人」とは、"公共上確実に実施されることが必要で、国が主体となって実施する必要はないが、民間では実施されないおそれがある事業を...

独立行政法人内における就職偏差値(採用難易度)ランキング

2020年度の産業技術総合研究所<産総研>の就職偏差値(採用難易度)は、独立行政法人87法人のうち第55位です。全独立行政法人の平均を偏差値50とした時、偏差値48.1です。

産業技術総合研究所<産総研>への転職難易度は低い水準です。

産業技術総合研究所
ランキング 就職偏差値(採用難易度)
55位 (全87法人) 48.1


独立行政法人(全87法人)の就職偏差値(採用難易度)の詳細については、以下記事をご覧ください。

【全87法人】独立行政法人の就職偏差値(採用難易度)とおすすめの穴場「独立行政法人」とは、"公共上確実に実施されることが必要で、国が主体となって実施する必要はないが、民間では実施されないおそれがある事業を...

産業技術総合研究所<産総研>へ転職するためには

産業技術総合研究所<産総研>等の独立行政法人への転職や年収アップを実現するなら、転職エージェントへの登録をおすすめします。

転職エージェントとのやりとりには時間や手間がかかりますが、それを大きく上回るメリットがあります。(管理人は転職エージェントを利用し、財閥系大企業から内定を獲得し転職しました)

管理人が経験上、転職エージェントへの登録をおすすめする理由は、大きく分けて以下の3つです。

①: 全て無料で利用できる

②: 転職を有利に進めることができる

  ➡ 最新の非公開求人を入手できる

  ➡ 受験する企業の面接で過去にされた質問を教えてくれる

  ➡ 模擬面接を実施してくれる

  ➡ 企業との年収交渉を代わりに行ってくれる

  ➡ 分からないことや不安なことは何でも質問できる

③: プロから見た自分の市場価値を把握し、キャリアを整理きる


転職エージェントについては2~3社登録し、併用
することをおすすめします。(管理人も実際に併用しました)

理由は、①多くの視点から支援してもらえる、②自分と相性の良い担当者に出会える可能性が高まる、③その転職エージェントだけが持つ独自の非公開求人を紹介してもらえる等です。

転職エージェントの併用は、転職エージェント側も推奨していることであり全く問題ありませんので、ぜひ積極的に活用しましょう。

無料登録後、担当者とキャリアカウンセリングという面談を実施してからサービス開始となりますが、面談は電話で完了できて対面不要ですので安心してください。


以下では、管理人が実際に利用した転職エージェントについて紹介します。

リクルートエージェント


管理人が実際に利用した転職エージェント①は、リクルートエージェントです。

転職支援実績No.1だけあってフォローが非常に手厚く、リクルートエージェント側からの提案で模擬面接を実施してくれ、「良い受け答えができており、面接は問題無い」と言ってもらえたことは大きな自信になりました。

また、面接前に受験先企業の事業や成長戦略等をまとめた資料をいただいたのですが、その中から本番の面接で質問があり、しっかり答えることができたことも非常にありがたかったです。

管理人はリクルートエージェントのおかげで、東証一部上場の大企業から内定を獲得することができました。

ビズリーチ


管理人が実際に利用した転職エージェント②は、ビズリーチです。

ハイクラス求人に特化したスカウト主体の転職活動が特徴であり、登録後は基本的に企業やヘッドハンターからのスカウトを待つことになります。(プラチナスカウト:企業やヘッドハンターからの送付回数が限定されている合格可能性が高いスカウト、通常スカウト:送付回数が限定されていないスカウト

登録時、職務経歴書や現在年収等の登録内容をもとに、ビズリーチ独自の審査基準により会員属性が自動的に決定されます。(タレント会員 or ハイクラス会員

また、ビズリーチには無料プランと有料プラン(タレント会員:2980円、ハイクラス会員:4980円)があり利用できる機能に差がありますが、無料のお試し期間(最大97日間)であれば有料プランの機能を全て利用可能です。

管理人の経験上、無料でハイクラス求人に巡り合うチャンスを逃さない(プラチナスカウトの受信と応募が可能)ために、ひとまず無料登録後の職務経歴書登録まで完了しておくことをおすすめします。

利用できる機能等 無料プラン 有料プラン
(タレント会員)
有料プラン
(ハイクラス会員)
求人閲覧
※企業名は閲覧不可
求人への応募 公開求人
特集求人
企業掲載求人
ヘッドハンター求人
×
※年収1000万以上は不可
スカウトへの
受返信・応募
プラチナスカウト
通常スカウト ×
相談 通常
ヘッドハンター
ハイクラス専門
ヘッドハンター
× ×
料金(税抜) 0円 2980円 4980円

 

管理人が実際に利用した転職エージェント

リクルートエージェント:転職支援実績No.1、フォローが手厚い

ビズリーチ:ハイクラス求人に特化、転職後の平均年収840万円

産業技術総合研究所<産総研>の初任給(大卒)

2019年の産業技術総合研究所<産総研>の初任給(大卒)は、20万4800円です。

国家公務員の平均(21万200円)より低い水準(-5400円)、全独立行政法人の平均(19万400円)より高い水準(+14400円)です。

初任給(大卒) [円](2019年)
産業技術
総合研究所
国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
20万4800 21万200 19万400

 

産業技術総合研究所<産総研>の推定生涯賃金

産業技術総合研究所<産総研>の推定生涯賃金は、2億4789万円です。

国家公務員の平均(2億4647万円)より高い水準(+142万円)、全独立行政法人の平均(2億5662万円)より低い水準(-873万円)です。

推定生涯賃金 [円]
産業技術総合研究所 国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
2億4789万 2億4647万 2億5662万

※推定生涯賃金は、上記平均年収(年齢別)の23~60歳までを合計したものであり、退職金は含まれていません。

産業技術総合研究所<産総研>のラスパイレス指数

2019年の産業技術総合研究所<産総研>のラスパイレス指数は、99.8(年齢勘案)/ 99.6(年齢地域勘案)/ 101.9(年齢学歴勘案)/ 100.5(年齢地域学齢勘案)です。

年齢勘案及び年齢地域勘案については国家公務員よりも低い水準、年齢学歴勘案及び年齢地域学齢勘案については国家公務員よりも高い水準です。

ラスパイレス指数 [-](2019年)
年齢勘案 年齢地域勘案 年齢学歴勘案 年齢地域学齢勘案
99.8 99.6 101.9 100.5

ラスパイレス指数とは

ラスパイレス指数とは、国家公務員と独立行政法人の給料を比較する際に使う統計上の指数です。国の行政職俸給表(一)適用職員の俸給月額を100とした場合における、独立行政法人の給料水準を表しています。算出方法は、国家公務員と独立行政法人の職員構成を同一と仮定し、学歴別、経験年数別に区分(勘案)した後、その区分毎の職員数に対して国家公務員と独立行政法人の平均給料月額をそれぞれ掛け合わせた結果を比較し、比率で表したものになります。

【総務省】ラスパイレス指数の算出方法(※地方公務員の例)

国家公務員に比べて給与水準が高くなっている理由

2019年の産業技術総合研究所<産総研>の給与水準が高くなっている理由(所管の経済産業省が発表)は、以下の通りです。

【事務・技術職員の修士課程修了生の増大への対応】
産総研はこれまで財政上の手続きなどに係る定量的業務の合理化を図りながら、事務系職員の人数の削減(平成13年度職員数753人→令和元年度職員数695人)するなど効果的な運営に努めてきた。

一方で、高度な研究成果について民間企業等への技術移転を図るべく、産学官連携や知的財産等の高度な業務に対応するための専門的知識を有した有能な人材や革新的な技術シーズを迅速に事業化につなげていくための「橋渡し」機能強化に資する人材が必要となっている。

そのため、国家公務員における事務・技術職員(経験年数1年未満の者)の大学卒の割合が過去5年平均で72.2%であるのに対し、産総研の新規採用事務職員の大学卒の割合は過去5年間100%となっている。

さらに、そのうち修士課程修了者は過去5年平均で34.9%を占めているため、対国家公務員指数を引き上げる一因となっている。

事務系職員の大卒者及び修士課程修了者の初任給を比較した場合、国家公務員とはほぼ同じ水準であるとともに、民間よりも低い水準となっている。

産総研採用者の大学卒、大学院卒の採用比率の推移
年度 採用人数 大学卒比 うち院卒 比率
2015年 11人 100% 3人 27.3%
2016年 18人 100% 6人 33.3%
2017年 21人 100% 8人 38.1%
2018年 23人 100% 8人 34.1%
2019年 22人 100% 9人 40.9%

国家公務員の行政職(一)の経験年数1年未満の者のうち大学卒の占める割合
年度 大学卒比(院卒含)
2015年 65.0%
2016年 73.5%
2017年 74.6%
2018年 73.1%
2019年 74.6%

(※)国家公務員給与等実態調査より

事務系職員の大卒者及び修士課程修了者の初任給
年度 大卒者初任給 修士課程修了者初任給
産総研 197,300円 211,700円
国家公務員(Ⅰ種) 195,500円(2級1号俸) 213,300円(2級11号俸)
民間(※) 204,159円 231,773円

(※)令和元年職種別民間給与等実態調査より(職員数500人以上の企業の平均初任給)

【国からの財政支出について】
支出予算の総額に占める国からの財政支出の割合 71.9%
(国からの財政支出額 75,066百万円、支出予算の総額 104,458百万円:令和元年度予算)

【管理職の割合】
14.2%(548名中78名が管理職相当)

【大学卒以上の高学歴者の割合】
36.1%(548名中198名)

【支出総額に占める給与、報酬等支給総額の割合 26.0%】
(支出総額 109,417百万円、給与・報酬等支給総額 28,436百万円:令和元年度決算)

まとめ

以上、『産業技術総合研究所<産総研>の年収、ボーナス(賞与)、初任給、推定生涯賃金、国家公務員や他の独立行政法人との比較等』について解説してきました。

就職や転職等、今後のキャリアにおける意思決定の材料として参考にして頂ければ幸いです。

※記事の内容については十分に精査/確認しておりますが、もし誤記等がございましたらトップページ上部の「お問い合わせ」よりご連絡頂けますと幸いです。

出典/参考元


【総務省】独立行政法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準の公表

【総務省】平成31年国家公務員給与等実態調査

【厚生労働省】令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況

一般財団法人 行政管理研究センター『独立行政法人・特殊法人総覧(令和2年度版)』ミツバ綜合印刷社、2021年(書籍)