独立行政法人

【平均年収773万円】海洋研究開発機構<JAMSTEC>の年収、ボーナス(賞与)、推定生涯賃金、就職偏差値(採用難易度)

「海洋研究開発機構<JAMSTEC>」は、”海洋に関する基盤的研究開発・学術研究に関する協力等により、海洋科学技術の水準向上及び学術研究の発展に資する”ことを目的とする文部科学省所管の独立行政法人です。

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の目的詳細

「海洋研究開発機構<JAMSTEC>」は、

平和と福祉の理念に基づき、海洋に関する基盤的研究開発、海洋に関する学術研究に関する協力等の業務を総合的に行うことにより、海洋科学技術の水準の向上を図るとともに、学術研究の発展に資する

ことを目的とする文部科学省所管の独立行政法人です。

本記事では「海洋研究開発機構<JAMSTEC>」の年収、ボーナス(賞与)、推定生涯賃金、就職偏差値(採用難易度)、国家公務員や他の独立行政法人との比較等について解説します。

本記事の内容

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の年収、ボーナス(賞与)、初任給、推定生涯賃金

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の独立行政法人内における年収ランキング

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の独立行政法人内における就職偏差値(採用難易度)

本記事は各省庁による公式情報等のデータを参考に、元独立行政法人職員である管理人エストが執筆しています。(データの出典/参考元は記事末尾に記載)



海洋研究開発機構<JAMSTEC>の基本情報

海洋研究開発機構<JAMSTEC>は、我が国における海洋科学技術の総合的な研究機関として、2004年に独立行政法人化されました。

主な業務としては、海洋に関する研究開発・人材育成・情報提供等を行っています。

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の業務詳細
「海洋研究開発機構<JAMSTEC>」の業務は、

1.海洋に関する基盤的研究開発を行うこと

2.1に掲げる業務に係る成果を普及し、及びその活用を促進すること

3.大学及び大学共同利用機関における海洋に関する学術研究に関し、船舶の運航その他の協力を行うこと

4.機構の施設及び設備を科学技術に関する研究開発又は学術研究を行う者の利用に供すること

5.海洋科学技術に関する研究者及び技術者を養成し、及びその資質の向上を図ること

6.海洋科学技術に関する内外の情報及び資料を収集し、整理し、保管し、及び提供すること

7.1~6の業務に附帯する業務を行うこと

以上のように、海洋研究開発機構法によって定められています。

法人名 海洋研究開発機構(Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology)
略称、通称 海洋機構( JAMSTEC 「ジャムステック」 )
独立行政法人種別 国立研究開発法人
所管 文部科学省
設立 2004年4月1日
所在地 神奈川県横須賀市夏島町2-15
資本金 811億1600万円
従業員 941人(2019年4月1日現在)
拠点 本部:神奈川県横須賀市
横浜研究所:神奈川県横浜市
むつ研究所:青森県むつ市
高知コア研究所:高知県南国市
東京事務所:東京都千代田区
国際海洋環境情報センター:沖縄県名護市
代表者 松永 是
沿革 1971年 海洋科学技術センター(設立)
2004年 海洋研究開発機構(独立行政法人化)
2015年 海洋研究開発機構(国立研究開発法人へ移行)
公式サイト http://www.jamstec.go.jp/j/

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の年収、ボーナス(賞与)、平均年齢

2019年度の海洋研究開発機構<JAMSTEC>の平均年収は772.7万円、平均ボーナスは221.5万円平均年齢は44.2歳です。(事務・技術系職員/対象人員269人)

海洋研究開発機構(2019年)
平均年収 [万円] 平均ボーナス [万円] 平均年齢 [歳] 対象人員 [人]
772.7 221.5 44.2 269

※本記事では特に職種の記載が無い場合、全て事務・技術系職員のものを示します


平均年収(年度別)

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の平均年収(年度別:2003~2019年)は、660.5~798.5万円です。

国家公務員の平均(610.6~689.2万円)より高い水準(+49.9~+109.3万円)、全独立行政法人の平均(634.1~736.3万円)より高い水準(+26.4~+62.2万円)です。


平均年収(年度別)[万円]
年度 [年] 海洋研究開発機構
国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
2019 772.7 689.2 702.7
2018 758.9 686.3 700.1
2017 740.6 683.8 697.3
2016 737.5 680.4 686.6
2015 735.4 674.7 676.8
2014 734.8 668.8 662.7
2013 660.5 613.8 634.1
2012 667.3 610.6 646.0
2011 716.2 653.4 692.6
2010 714.4 651.6 695.1
2009 728.9 656.4 710.5
2008 761.8 666.6 730.6
2007 776.1 662.7 734.2
2006 798.5 659.1 732.6
2005 798.0 659.6 736.3
2004 772.5 656.7 732.3
2003 ※1 679.0 728.4

※1:2004年独立行政法人化のため ー

平均ボーナス(年度別)

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の平均ボーナス(年度別:2003~2019年)は、169.5~243.2万円です。

国家公務員の平均(151.2~188.0万円)より高い水準(+18.3~+55.2万円)、全独立行政法人の平均(179.2~183.0万円)より概ね高い水準(-9.7~+60.2万円)です。


平均ボーナス(年度別)[万円]
年度 [年] 海洋研究開発機構 国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
2019 221.5 188.0 183.0
2018 215.4 185.7 180.6
2017 205.1 183.5 179.2
2016 204.3 179.5 ※3
2015 195.1 174.9 ※3
2014 197.1 170.3 ※3
2013 169.5 152.0 ※3
2012 174.4 151.2 ※3
2011 187.1 161.8 ※3
2010 185.7 161.4 ※3
2009 198.7 168.7 ※3
2008 222.2 181.8 ※3
2007 229.5 180.7 ※3
2006 236.0 178.3 ※3
2005 233.6 178.4 ※3
2004 243.2 176.2 ※3
2003 ※2 182.2 ※3

※2:2004年独立行政法人化のため
※3:一部独立行政法人の該当データ無く、算出不可

平均年齢(年度別)

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の平均年齢(年度別:2003~2019年)は、41.7~44.2歳です。

国家公務員の平均(40.9~43.3歳)より高い水準(+0.8~+0.9歳)、全独立行政法人の平均(41.2~43.6歳)より高い水準(+0.5~+0.6歳)です。


平均年齢(年度別)[歳]
年度 [年] 海洋研究開発機構 国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
2019 44.2 43.1 41.2
2018 43.8 43.1 41.3
2017 43.3 43.2 41.5
2016 42.7 43.3 ※5
2015 42.1 43.3 43.6
2014 42.4 43.3 43.6
2013 42.4 43.0 43.6
2012 41.9 42.8 43.6
2011 42.1 42.5 43.5
2010 42.0 42.2 43.5
2009 41.7 41.9 43.5
2008 42.0 41.6 43.4
2007 42.6 41.4 43.3
2006 43.1 41.2 43.4
2005 42.7 41.0 43.3
2004 41.8 40.9 43.2
2003 ※4 41.6 42.7

※4:2004年独立行政法人化のため
※5:一部独立行政法人の該当データ無く、算出不可

平均年収(年齢別)

2019年度の海洋研究開発機構<JAMSTEC>の平均年収(年齢別)は、601.5万円(30歳時)/ 736.9万円(40歳時)/ 838.4万円(50歳時)です。

国家公務員の平均(543.1万円(30歳時)/ 665.4万円(40歳時)/ 757.0万円(50歳時))より高い水準(+58.4万円(30歳時)/ +71.5万円(40歳時)/ +81.4万円(50歳時))です。

全独立行政法人の平均(565.5万円(30歳時)/ 692.8万円(40歳時)/ 788.2万円(50歳時))より高い水準(+36.0万円(30歳時)/ +44.2万円(40歳時)/ +50.2万円(50歳時))です。


平均年収(年齢別)[万円]
年齢 [歳] 海洋研究開発機構
国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
23 502.9 454.0 472.7
24 516.7 466.5 485.8
25 529.8 478.4 498.1
26 543.0 490.2 510.4
27 556.6 502.6 523.2
28 570.9 515.5 536.7
29 585.9 529.1 550.8
30 601.5 543.1 565.5
31 617.5 557.5 580.5
32 633.5 572.0 595.6
33 649.3 586.3 610.4
34 664.6 600.1 624.8
35 679.2 613.3 638.5
36 692.8 625.6 651.3
37 705.4 636.9 663.1
38 716.9 647.3 674.0
39 727.4 656.8 683.8
40 736.9 665.4 692.8
41 745.8 673.4 701.1
42 754.2 681.0 709.0
43 762.5 688.4 716.8
44 771.0 696.1 724.8
45 779.9 704.2 733.2
46 789.7 713.1 742.4
47 800.5 722.8 752.5
48 812.3 733.5 763.6
49 825.1 745.0 775.6
50 838.4 757.0 788.2
51 851.7 769.0 800.6
52 863.9 780.0 812.1
53 873.6 788.8 821.2
54 878.8 793.5 826.2
55 877.1 791.9 824.5
56 865.1 781.1 813.2
57 838.9 757.4 788.6
58 793.6 716.5 746.0
59 723.3 653.1 679.9
60 621.1 560.8 583.9

※年齢別の平均年収は、厚生労働省による「賃金構造基本統計調査」の年齢別年収を参考に、各平均年収及び平均年齢から推計しています。

【厚生労働省】令和元年賃金構造基本統計調査の概況

平均年収(役職別)

2019年度の海洋研究開発機構<JAMSTEC>の平均年収(役職別)は、1194.0万円(部長)/ 1031.0万円(課長)/ 691.3万円(係長)/ 506.9万円(係員)です。


平均年収(役職別)[万円](2019年)
役職
海洋研究開発機構
平均年齢 [歳]
法人の長 ※6 ※6
部長 1194.0 56.4
課長 1031.0 52.0
係長 691.3 44.4
主任 ※6 ※6
係員 506.9 31.9

※6:情報開示無し

平均年収(職種別)

2019年度の海洋研究開発機構<JAMSTEC>の平均年収(職種別)は、772.7万円(事務・技術職)/ 1016.3万円(研究職)です。


海洋研究開発機構(2019年)
職種 平均年収 [万円] 平均ボーナス [万円] 平均年齢 [歳]  対象人員 [人]
事務技術職 772.7 221.5 44.2 269
研究職 1016.3 303.4 51.7 43

独立行政法人内における年収ランキング

2019年度の海洋研究開発機構<JAMSTEC>の平均年収は、独立行政法人87法人のうち第25位です。全独立行政法人の平均を偏差値50とした時、偏差値56.1です。

「平均年収 階級別法人数」及び「平均年収-平均年齢」を以下に示します。海洋研究開発機構<JAMSTEC>の平均年収は、全独立行政法人の中で高い水準です。

海洋研究開発機構
平均年収 [万円] ランキング 偏差値
772.7 25位 (全87法人) 56.1
ー
ー
ー


独立行政法人(全87法人)の年収ランキングの詳細については、以下記事をご覧ください。

【全87法人】独立行政法人の年収ランキング(最新年度年収・30歳時年収・推定生涯賃金)「独立行政法人」とは、"公共上確実に実施されることが必要で、国が主体となって実施する必要はないが、民間では実施されないおそれがある事業を...

独立行政法人内における就職偏差値(採用難易度)ランキング

2020年度の海洋研究開発機構<JAMSTEC>の就職偏差値(採用難易度)は、独立行政法人87法人のうち第30位です。全独立行政法人の平均を偏差値50とした時、偏差値53.4です。

海洋研究開発機構<JAMSTEC>への転職難易度は高い水準です。

海洋研究開発機構
ランキング 就職偏差値(採用難易度)
30位 (全87法人) 53.4


独立行政法人(全87法人)の就職偏差値(採用難易度)の詳細については、以下記事をご覧ください。

【全87法人】独立行政法人の就職偏差値(採用難易度)とおすすめの穴場「独立行政法人」とは、"公共上確実に実施されることが必要で、国が主体となって実施する必要はないが、民間では実施されないおそれがある事業を...

海洋研究開発機構<JAMSTEC>へ転職するためには

海洋研究開発機構<JAMSTEC>等の独立行政法人への転職や年収アップを実現するなら、転職エージェントへの登録をおすすめします。

転職エージェントとのやりとりには時間や手間がかかりますが、それを大きく上回るメリットがあります。(管理人は転職エージェントを利用し、財閥系大企業から内定を獲得し転職しました)

管理人が経験上、転職エージェントへの登録をおすすめする理由は、大きく分けて以下の3つです。

①: 全て無料で利用できる

②: 転職を有利に進めることができる

  ➡ 最新の非公開求人を入手できる

  ➡ 受験する企業の面接で過去にされた質問を教えてくれる

  ➡ 模擬面接を実施してくれる

  ➡ 企業との年収交渉を代わりに行ってくれる

  ➡ 分からないことや不安なことは何でも質問できる

③: プロから見た自分の市場価値を把握し、キャリアを整理きる


転職エージェントについては2~3社登録し、併用
することをおすすめします。(管理人も実際に併用しました)

理由は、①多くの視点から支援してもらえる、②自分と相性の良い担当者に出会える可能性が高まる、③その転職エージェントだけが持つ独自の非公開求人を紹介してもらえる等です。

転職エージェントの併用は、転職エージェント側も推奨していることであり全く問題ありませんので、ぜひ積極的に活用しましょう。

無料登録後、担当者とキャリアカウンセリングという面談を実施してからサービス開始となりますが、面談は電話で完了できて対面不要ですので安心してください。


以下では、管理人が実際に利用した転職エージェントについて紹介します。

リクルートエージェント


管理人が実際に利用した転職エージェント①は、リクルートエージェントです。

転職支援実績No.1だけあってフォローが非常に手厚く、リクルートエージェント側からの提案で模擬面接を実施してくれ、「良い受け答えができており、面接は問題無い」と言ってもらえたことは大きな自信になりました。

また、面接前に受験先企業の事業や成長戦略等をまとめた資料をいただいたのですが、その中から本番の面接で質問があり、しっかり答えることができたことも非常にありがたかったです。

管理人はリクルートエージェントのおかげで、東証一部上場の大企業から内定を獲得することができました。

ビズリーチ


管理人が実際に利用した転職エージェント②は、ビズリーチです。

ハイクラス求人に特化したスカウト主体の転職活動が特徴であり、登録後は基本的に企業やヘッドハンターからのスカウトを待つことになります。(プラチナスカウト:企業やヘッドハンターからの送付回数が限定されている合格可能性が高いスカウト、通常スカウト:送付回数が限定されていないスカウト

登録時、職務経歴書や現在年収等の登録内容をもとに、ビズリーチ独自の審査基準により会員属性が自動的に決定されます。(タレント会員 or ハイクラス会員

また、ビズリーチには無料プランと有料プラン(タレント会員:2980円、ハイクラス会員:4980円)があり利用できる機能に差がありますが、無料のお試し期間(最大97日間)であれば有料プランの機能を全て利用可能です。

管理人の経験上、無料でハイクラス求人に巡り合うチャンスを逃さない(プラチナスカウトの受信と応募が可能)ために、ひとまず無料登録後の職務経歴書登録まで完了しておくことをおすすめします。

利用できる機能等 無料プラン 有料プラン
(タレント会員)
有料プラン
(ハイクラス会員)
求人閲覧
※企業名は閲覧不可
求人への応募 公開求人
特集求人
企業掲載求人
ヘッドハンター求人
×
※年収1000万以上は不可
スカウトへの
受返信・応募
プラチナスカウト
通常スカウト ×
相談 通常
ヘッドハンター
ハイクラス専門
ヘッドハンター
× ×
料金(税抜) 0円 2980円 4980円

 

管理人が実際に利用した転職エージェント

リクルートエージェント:転職支援実績No.1、フォローが手厚い

ビズリーチ:ハイクラス求人に特化、転職後の平均年収840万円

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の初任給(大卒)

2019年の海洋研究開発機構<JAMSTEC>の初任給(大卒)は、19万8000円です。

国家公務員の平均(21万200円)より低い水準(-12200円)、全独立行政法人の平均(19万400円)より高い水準(+7600円)です。

初任給(大卒) [円](2019年)
海洋研究開発機構
国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
19万8000 21万200 19万400

 

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の推定生涯賃金

海洋研究開発機構<JAMSTEC>の推定生涯賃金は、2億7297万円です。

国家公務員の平均(2億4647万円)より高い水準(+2650万円)、全独立行政法人の平均(2億5662万円)より高い水準(+1636万円)です。

推定生涯賃金 [円]
海洋研究開発機構
国家公務員(全職種)の平均
全独立行政法人の平均
2億7297万 2億4647万 2億5662万

※推定生涯賃金は、上記平均年収(年齢別)の23~60歳までを合計したものであり、退職金は含まれていません。

海洋研究開発機構<JAMSTEC>のラスパイレス指数

2019年の海洋研究開発機構<JAMSTEC>のラスパイレス指数は、110.3(年齢勘案)/ 114.2(年齢地域勘案)/ 107.7(年齢学歴勘案)/ 113.1(年齢地域学齢勘案)です。

年齢勘案、年齢地域勘案、年齢学歴勘案、年齢地域学齢勘案の全てにおいて国家公務員よりも高い水準です。

ラスパイレス指数 [-](2019年)
年齢勘案 年齢地域勘案 年齢学歴勘案 年齢地域学齢勘案
110.3 114.2 107.7 113.1

ラスパイレス指数とは

ラスパイレス指数とは、国家公務員と独立行政法人の給料を比較する際に使う統計上の指数です。国の行政職俸給表(一)適用職員の俸給月額を100とした場合における、独立行政法人の給料水準を表しています。算出方法は、国家公務員と独立行政法人の職員構成を同一と仮定し、学歴別、経験年数別に区分(勘案)した後、その区分毎の職員数に対して国家公務員と独立行政法人の平均給料月額をそれぞれ掛け合わせた結果を比較し、比率で表したものになります。

【総務省】ラスパイレス指数の算出方法(※地方公務員の例)


国家公務員に比べて給与水準が高くなっている理由

2019年の海洋研究開発機構<JAMSTEC>の給与水準が高くなっている理由(所管の文部科学省が発表)は、以下の通りです。

(1)学歴構成
当機構は、海底資源研究開発、海洋・地球環境変動研究開発、海域地震発生帯研究開発、海洋生命理工学研究開発、先端的基盤技術の開発及びその活用等国家的・社会的ニーズを踏まえた戦略的・重点的な研究開発を推進する等、海洋に関する基盤技術開発において世界をリードする研究開発を推進しており、極めて高度な知識を有する研究者が在籍している。

事務技術組織においては、これらの研究者と一体となり、機構の将来にわたって研究マネジメント及び機構の組織運営等高度な業務を、迅速かつ的確に遂行していくため、研究開発、研究施設・設備の運用等専門性の高い事業を理解し、企画立案力、折衝力及び国際調整力等の優れた能力を必要としている。

従って、学歴が大学卒以上(特に理工系修士課程修了)の者を中心に採用しており、国家公務員行政職と比較して大学卒以上の比率が非常に高い

大学卒以上である職員の割合:
●国家公務員(行政職(一)適用者):58.4%(うち修士課程修了以上:7.4%)
※令和元年人事院勧告 参考資料「1国家公務員給与関係」第2表に基づく
●海洋研究開発機構:85.1%(うち修士課程修了以上:43.1%)

(2)管理職員の割合
当機構は、研究者の流動性を維持し世界最先端の研究水準を維持するために研究者の多くを任期制職員として雇用しているとともに、研究遂行上必要とされる種々の役割と業態に対応するべく複数の雇用形態を併用した人員体制を採っている。

多様な人員の管理に係る綿密な業務については、各研究組織に事務部門をおき、研究推進に係る事務管理を一手に担う体制を採っている。

また、7隻に及ぶ船舶の運航管理及び勤務形態の複雑な船員の人員管理を行う事務組織が不可欠である。

当機構においては経営企画部、総務部、人事部、経理部等といった管理部門と、研究推進部門及び船舶運航部門とが密に連携して迅速に判断を下し、高度な業務を遂行する必要があるため、各事務組織において多くの管理職員を必要としている。

これらの組織においては業務の効率化を推進した結果、常勤職員においては、より担当業務が高度化する傾向にあり、その結果として国家公務員行政職と比較して管理職員の割合が高くなっている

管理職員の割合:
●国家公務員:18.0%
※人事院による「平成31年国家公務員給与等実態調査結果」第12表における行政職(一)俸給の特別調整額受給者の割合に基づく
●海洋研究開発機構:24.2%(ただし、比較対象職員269人の他に、事務・技術業務に従事している任期付職員9人、支援スタッフ163人、出向職員5人、アビリティスタッフ8人、産業保健スタッフ2人を加えた場合、管理職の割合は14.3%となる。)

(3)人員構成
当機構は、人材の活用方針として、任期制職員を積極的に活用している。とりわけ、国家公務員と比較するならば、行政職(一)俸給表でいうところの1級から3級相当の業務については、その業務を担う支援職の制度を設けており、任期制支援職員及び無期雇用支援職員の担当業務として位置付けている。

現在のラスパイレス指数(対国家公務員指数)においては、その比較対象が月給制の定年制職員に限定されるため、これら支援職層を中心とする年俸制職員が数字上反映されていない。

具体的には、事務・技術系の職員としては定年制及び任期制の合計456人が在職している。

本紙で公表しているラスパイレス指数は、前述456人のうち月給制の定年制職員分の269人(59.0%)を対象としている。 

まとめ

以上、『海洋研究開発機構<JAMSTEC>の年収、ボーナス(賞与)、推定生涯賃金、就職偏差値(採用難易度)、国家公務員や他の独立行政法人との比較等』について解説してきました。

就職や転職等、今後のキャリアにおける意思決定の材料として参考にして頂ければ幸いです。

※記事の内容については十分に精査/確認しておりますが、もし誤記等がございましたらトップページ上部の「お問い合わせ」よりご連絡頂けますと幸いです。

出典/参考元


【総務省】独立行政法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準の公表

【総務省】平成31年国家公務員給与等実態調査

【厚生労働省】令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況

一般財団法人 行政管理研究センター『独立行政法人・特殊法人総覧(令和2年度版)』ミツバ綜合印刷社、2021年(書籍)